特集 看護理論と看護過程
看護過程における看護理論の役割
松木 光子
1
1大阪大学医療技術短期大学部
pp.858-866
発行日 1990年9月1日
Published Date 1990/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900205
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私たちがこれまで培ってきたものとこれから必要なもの
看護の体系的知識
看護は人類の出現とともに存在しているといわれ,長い多くの経験を持っています.看護は主として人々へのサービス分野としての存在は認められてきましたが,学問分野としての位置はあまり省みられないまま存在してきました.
実際に個々の看護婦の活動をみると,非常に熟練した技や感受性,洞察力を持った方々がいて,経験的に「カン」や「コツ」をよく発達させています.しかし初心者がこれらの「カン」や「コツ」を学びとるには,経験者の傍らで非常に長い年月を経て学ばなければならない.それは非常に貴重な学びですが,学ぶ方にすれば,学ぶべきことが非常に多くなっている今日,学びやすい形になっている方が望ましく,学んでさらに発展,開発させていくこともできます.「カン」や「コツ」を分解して学びやすい,伝えやすい形にする努力がもっとあっても良いでしょう.
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