学生の広場
ターミナル・ケアを考える—肺癌末期患者とのかかわりの中で学んだこと
堀尾 初美
1
1大津市民病院付属看護専門学校
pp.278-283
発行日 1990年3月1日
Published Date 1990/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900074
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はじめに
人間にとって死とは,苦しみとは,一体何を意味するのか.健康な人には,あまりにも漠然としており,死や苦しみについて“すごくつらいこと”くらいの感情しかないだろうと思う.
死や苦しみに迫られ,逃げ場を失ったならば,人は自然と死を考える.また「死」を考える時,おのずと考える必要が出てくるのは「生」であり,「生」に時間的制限があるのならば,「生の質」を問われることになる.
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