連載 医療の零度―次世代医療への省察・13
「よい医療」とは何か―構造構成主義的見解
京極 真
1
Makoto Kyougoku
1
1社会医学技術学院
pp.78-83
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101430
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前々回1)はパターナリズム、前回2)はインフォームドコンセント(IC)の有効性を引きだす方法論を考察した。しかし、医療一般において両者は対立する実践とされ、現在多くの論者がICの正当性に軍配を挙げている。
構造構成主義3)を擁護する筆者は、このような議論に与するつもりは毛頭ない。原理的思考を徹底させれば、パターナリズムとICの正当性は関心相関的に変わると考えざるを得ないためだ。以前詳しく論証したが、あらゆる実践は関心相関性の引力圏から逃れられない4)。
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