特集 専門看護師がいる日常 協働の立場から考える
[コラム]病棟で支援に取り組むCNSの気持ち―管理者の適切な導きを通して得られた活動実績
馬場 敦子
1
Atsuko Baba
1
1三菱神戸病院
pp.301
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101234
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看護師がケアに困難を感じている場合,その背景に患者と看護師を取り巻く環境,すなわち管理的側面が要因として存在することがある.そのような真の要因を解決していくためには,管理者である病棟師長との協働が欠かせない.真の問題を解決していくことで,点ではなく連続したCNSの支援となって病棟全体の質向上につなげることができる.
CNSは個々の患者や看護師,ケアを通して管理にアプローチしていくため,同じ管理の問題を扱うとしても,師長とCNSとでは入り口やアプローチが異なる.またCNSはアドバイザーであり,ケアを選択し実行していくのは病棟看護師である.そのため,コンサルテーションを行なう場合,コンサルティの能力やおかれた環境によってCNSの支援方法は異なり,その結果,病棟によってCNSの動き方も大きく異なる.病棟の状況は師長によって大きく左右されるため,師長との相互作用は欠かせない.またCNSにも得意なこととそうでないことがあり,これらを総合的に組み合わせた支援方法の検討が必要である.
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