連載 日常看護のブラッシュアップⅡ 改良と変革・3
むせずに飲みたい,そのために
鈴木 友子
1
,
大貫 美佐子
1
,
福水 有美子
1
,
片野 聖子
1
,
田辺 清子
1
,
根本 麗子
1
,
北川 洋子
1
1千葉県立佐倉病院
pp.288-294
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100938
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「口から食べる」ということは,栄養や水分を補給するだけでなく,人間が人間らしく生きていくために必要不可欠な行為です.しかし,なんらかの原因で摂食・嚥下の機能が障害されると,誤嚥による肺炎や窒息,栄養状態の悪化など患者の生命を脅かす危険性が高くなるとともに,食べる楽しみの喪失等,患者のQOLを低下させてしまうことにもつながります.
摂食・嚥下障害は,急性期の脳血管障害患者の約2-4割に発生する頻度の高い障害であり,当病棟においてもほぼ同一の割合でこれらの患者がみられます.こうした機能障害を少しでも良い状態へ改善するためには,できるだけ早期に障害の部位を正確に評価し,訓練を開始していくことが重要です.今回,嚥下障害患者とのかかわりを通して,口から食べることの大切さを改めて感じることができました.場面を紹介しながら看護のポイントをまとめてみました.
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