今月の主題 訴え・症状から考える神経所見のとり方
すぐ神経内科にコンサルトしたくなる訴え
「むせます」―神経内科領域での嚥下障害の評価法について
高橋 牧郎
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1財団法人田附興風会北野病院神経センター神経内科
pp.264-267
発行日 2009年2月10日
Published Date 2009/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103782
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ポイント
●嚥下障害の原因が,①器質性通過障害に伴うものなのか,②神経原性病変があり,嚥下筋の協調運動,麻痺によるものなのかをまず鑑別する必要がある.
●嚥下障害の危険因子として,年齢70歳以上,男性,Barthel Index 60以下,非対称性軟口蓋麻痺,口腔内クリアランス不良,咽頭反射減弱などがある.さらに認知症やパーキンソニズム,意識障害があれば高率に嚥下障害,誤嚥がみられる.
●軟口蓋麻痺,カーテン徴候,gag reflexの有無,舌偏倚に注意する.軟口蓋は中枢での両側性支配を受けており,一側中枢病変では両側性軟口蓋麻痺は顕著でない.
●嚥下障害の評価法としてvideo fluorographyやRSST,リハビリとして氷を用いた嚥下訓練(アイスマッサージなど),薬物治療としてアマンタジン,アンギオテンシン変換酵素阻害薬などがある.
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