連載 医療制度改革と看護のゆくえ②
今日の看護制度改革の方針展開期を中心に
小西 知世
1
1筑波大学大学院人文社会科学研究科
pp.1046-1051
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100666
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前回は,今日の看護制度改革の方針を形作った時期(第1期)の看護の質の向上をめぐる議論を中心に紹介した.今回は,同じ第1期の看護の量をめぐる議論からみていくことにしよう.
蒔かれた種
第1期における議論(つづき)
看護の量をめぐる検討
医療技術の進歩・在宅医療の推進は,医療依存度の高い在宅療養患者の増加をもたらした.人工呼吸器を使用するため痰の吸引をしなければならない在宅療養患者がその典型例である.このような患者の場合,痰が詰まれば生死に関わることから,必要な時に―24時間不定期的かつ頻繁に―吸引をしなければならない.
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