新連載 医療制度改革と看護のゆくえ①
今日の看護制度改革の方針形成期を中心に
小西 知世
1
1筑波大学大学院人文社会科学研究科
pp.938-942
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100644
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“看護は職業である”.これは,本誌創刊当初,表紙に記されていた言葉の一節である1).近年の医療制度改革によって,看護という職業はどのように変わろうとしているのであろうか.今回から3回にわたって考えてみたい.
最近の動向―検討方針の設定をかねて
2006年6月14日,第164回国会において保健師助産師看護師法は,21回目の改正がなされた2).それは,①保健師・助産師の免許登録要件を変更する(保健師・助産師の免許付与につき看護師国家試験の合格を要件とした),②名称独占規定を創設する(看護師・准看護師,助産師にも名称独占規定が創設された),③新しい行政処分を追加する(新たに「戒告」という種類の処分が設定されるとともに,再教育研修の規定が設けられた)というものであり,単に「婦」「士」を「師」に統一したにすぎない20次改正と比べて,実質のある改正であった.
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