連載 看護のアートをめぐるカフェ・トーク・10
アートと安全の深い仲
谷津 裕子
1
1日本赤十字看護大学
pp.78-84
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100630
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
鏡像としての表現
青山へと続く環状道路に面したオープンカフェで,ヒロコとモトコは落ち合っていた.
「この間は楽しかったわね!‘看護のアートにおける表現’にどんな特徴があるか,だいぶつかめた気がするわ1.」
「ははは.ミキさんの知的好奇心に触発されて,銀座のカフェに何時間も居座ってしゃべりっぱなしでしたね.」
「素晴らしいことよ.ミキさんの将来が,本当に楽しみだわ.」
「そうですね!」
「あ,そうそう! ヒロコさんに聞きたいことがあったんだ.」
「なんでしょう?」
「この間の話に登場したB助産師さんのケアもD助産師さんのケアも見事だったけど,‘看護のアートにおける表現’の研究対象者は皆ベテランの助産師さんだったの?」
「あぁ,そうですね.助産師としての臨床経験は4年から18年と幅がありましたけれど,それぞれに‘看護のアート’を体現できる知と技をもっていらっしゃいました.ただ,何をもってベテランと呼ぶかは非常に難しいものがありますが.」
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.