連載 周手術期の臨床看護判断を磨く 手術侵襲と生体反応から看護援助を組み立てる・10
術後の急性疼痛と看護
鎌倉 やよい
1
,
深田 順子
1
1愛知県立看護大学
pp.86-93
発行日 2007年1月1日
Published Date 2007/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100631
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共通する変化に個別の情報を重ねる
術後の急性疼痛への看護においても,手術によって必然的に引き起こされる生体反応を軸に,患者個別の情報を重ね合わせて,術後の状態を予測していきます.個別の情報とは,「患者が受ける手術に関する内容」と「患者の身体内部の状態」です.
侵襲として組織が損傷されると,生体反応として,侵害刺激が侵害受容線維の興奮によって脊髄後角に送られ,さらに脊髄視床路を上行して脳まで伝達されます.それが術後の急性疼痛です.また,疼痛の抑制系の機能,侵害刺激が持続的に反復された時の変化などが共通する変化です.
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