特集 頭痛患者で頭が痛いんです!
【知っておくべき頭痛たち】
頭痛と腰椎穿刺の切っても切れない仲
立花 久大
1
1西宮協立脳神経外科病院・神経内科
キーワード:
髄膜炎
,
髄膜刺激徴候
,
Jolt accentuation
,
腰椎穿刺後頭痛
,
特発性低頭蓋内圧性頭痛
Keyword:
髄膜炎
,
髄膜刺激徴候
,
Jolt accentuation
,
腰椎穿刺後頭痛
,
特発性低頭蓋内圧性頭痛
pp.216-220
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201353
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Case
髄液検査後、頭痛が増悪した1例
患者:25歳、女性。
既往歴・家族歴:特記事項なし。
現病歴:約1週間前より頭痛が出現し、37.9℃の発熱も見られた。3日前近医を受診し、頭部CTが施行されたが異常なかった。片頭痛と診断されトリプタンが処方されたが、効果は見られなかった。2日前同院を再診し、抗菌薬の投与を受けたが効果がないため、当院を紹介された。意識清明で、Kernig徴候・Brudzinski徴候は陰性であったが、項部硬直、Jolt accentuationが陽性であったため、髄膜炎を疑われて入院した。腰椎穿刺による髄液検査を行ったところ、細胞数234/μL、リンパ球96%、蛋白126mg/dL、糖66mg/dL(血糖93mg/dL)であったため、無菌性(ウイルス性)髄膜炎と診断。入院翌日より、起立すると頭痛がひどくなると訴えるようになった。腰椎穿刺後頭痛と考え、輸液と安静にて経過を見たところ、7日目で頭痛も軽快したため退院となった。
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