連載 悩めることも才能だ!―宮子あずさのお悩み外来⑨
死を受け入れられない家族への対応は正しかったのか?
宮子 あずさ
1
1東京厚生年金病院
pp.850-851
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100369
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ある日の夜,男性患者さんの看取りの場面での話です.日付が変わったところで,ついに心肺が停止.しかし,奥さんがどうしてもそれを認めず,医師は「生き返らせてください」とすがりつかれました.死亡確認をすることも拒否され,結局,宣告できたのは死亡から6時間後.その間,代わるがわる看護師が付き添ってはいたのですが,夜勤帯で人員も少なく,人工呼吸器のアラームが鳴るとすぐ止める,そんな動作を繰り返すばかりでした.最終的には,奥様も受け入れたので,あの時間が大事だったのかもしれないという思いもあります.でもあれが看護なのだろうか,もっと事前に何かできたのではないかという迷いもあります.(34歳・女性・内科病棟)
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