連載 あなたがエビデンスを生み出す! 臨床看護研究の骨と肝(7)
―調査研究その1―質問紙調査の心得
川口 孝泰
1
1筑波大学医学専門学群看護医療科学類
pp.84-87
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100276
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複雑な看護現象の捉え方
前回までは,経験的な仮説を科学的に検証する方法である実験研究や準実験研究を紹介しました.しかし,臨床では実験研究のように変数を厳密にコントロールすることが難しい場合は多いですね.そこで,複雑な看護現象をありのままに捉え,その現象の中に存在する変数同士の関係性について把握する方法も重要であり,その1つとして調査研究が挙げられます.
臨床で実施される調査研究は,大きく2種類に分けられます.1つは,臨床での看護実践を通して得られた仮説や概念枠組みを検証し(質問紙法,面接法,観察法,電話調査や郵送法),その後の看護ケアの改善に役立てようとするもの.2つ目は,臨床での看護ケアの実態を質的・量的に把握し,業務の改善につながるような看護管理上の指針を得るものです.
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