ぱんせ
―『べてるの家の「当事者研究」』(浦河べてるの家 著)―「当事者研究」のススメ―「駄目な自分」と向き合えたなら
奥平 和美
1
,
阿部 邦子
1
1京都大学医学部附属病院精神科病棟
pp.1046-1047
発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100225
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- 文献概要
『べてるの家の「非」援助論』の第二弾『べてるの家の「当事者研究」』を読んだ.もう説明する必要もないかもしれないが,「べてるの家」は,北海道浦河町にある同名の社会福祉法人および有限会社「福祉ショップべてる」からなる共同体だ.主に精神障害を抱える16~70歳代までの約150人が,ともに暮らし,ともに働いている.
「当事者研究」は,そのメンバー11人による,「自分自身」の研究である.生きづらさを生きやすさに変えるために,衝動行為や強迫行為など,自分でもどうしようもなく困っている部分を客観的に見つめ,自己・他者分析して,その内容を自分でまとめている.医療者に寄りかからず,自分の足で立ち,仲間とともに力強くあっけらかんと生きる「べてる流」がここでも光っている.
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