連載 対応に迷うケースに出会ったら―それでもケアをしなければならない看護師のために④
帰宅願望の強い認知症高齢者への対応
堤 雅恵
1
,
中尾 久子
2
1山口県立大学看護学部
2九州大学医学部保健学科
キーワード:
アルツハイマー型痴呆
,
帰宅願望
,
療養型病院
,
短期記憶障害
Keyword:
アルツハイマー型痴呆
,
帰宅願望
,
療養型病院
,
短期記憶障害
pp.751-755
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100171
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ねらい
看護倫理の主要なテーマの1つに「自律性の尊重」があります.認知症高齢者への対応場面では認知力,理解力,判断力の低下に伴って,自律性を尊重したくてもできない状況で,身体拘束や治療選択,高齢者虐待などさまざまな問題が生じています.認知症高齢者の介護は,介護者の心身の負担が大きく,家族だけで支えることは至難の業であり,看護・介護者が専門的知識や技術を使いながら対応することが不可欠です.はたして看護・介護者が認知症高齢者のQOLと自らの対応に納得できる方法はあるのでしょうか.
ここでは帰宅願望の強い認知症高齢者への対応を通して考えてみましょう.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.