特集 専門・認定看護師を活用して 深まるがん看護
―地域看護専門看護師の立場から―患者・家族が安心して在宅移行するためのアプローチ
三輪 恭子
1
1淀川キリスト教病院訪問看護ステーション
pp.427-431
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100075
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はじめに
患者が退院を余儀なくされることも少なくない.がん終末期患者とその家族にとって,在宅移行は単なる療養の場の変化ではなく,「治癒を目標とした医療」から「生活を重視する療養」へと認識の転換を迫られ,間近に迫った死に向き合うという人生移行の重要な局面でもある.患者・家族が安心して退院し,自分らしい療養生活を送るためには,いわゆる「退院指導」や「退院調整」にとどまらない看護介入と,病院から地域への継続した支援が不可欠である.
本稿では,継続看護の充実に向けた淀川キリスト教病院訪問看護ステーション(以下,当訪問看護ステーション)における筆者らスタッフの取り組みと,がん終末期患者・家族への退院支援のポイントについて述べたい.
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