連載 英国助産婦学生日記・17
実習はまだ続く
日方 圭子
1
1英国・サリー大学助産課程(ダイレクトエントリーコース)
pp.436
発行日 2002年5月25日
Published Date 2002/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902882
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
●2002年2月
分娩室で3週間の実習中のある金曜日,メントーのメリーとダブルシフトをしたときのこと。病欠続きでその日の午後の体制は助産婦7人のはずが4人となってしまった。産褥室から応援を頼もうにも,ここも人数不足だった。産科外来や妊娠期に不安があったら予約なしでも立ち寄れる助産婦外来が閉まるためか「金曜日の午後は変な妊婦さんが多いから」とメリーは心配そう。その言葉が的中して,その後,ひどい腹痛を訴えて救急車で運ばれてきた20週の妊婦さんや,胎動を感じなくなって入院してきた41週目の妊婦さんなど,ハイリスクの人が続いた。周りがばたばたしているそんな中でも,まだ私は正常産に集中すべき2年生なので,正常分娩を介助していた。
そして次は,産科棟入院室での2週間の実習である。去年の夏休み明けの実習に続き,帝王切開後の入院がほとんどの産褥室に配置になった。ちょうど産後検診実技試験に落ちた直後で,大学の講師と何が不足しているのか,何に焦点を当てて追試に備えるべきかと話し合った上での実習だったので,スタッフにも病棟にも慣れずに不満足のまま終わった前同の実習と比べて,格段に有意義に過ごせた。
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.