特集 生殖補助医療
体外受精コーディネーターの養成について
荒木 重雄
1,2
1国際医療技術研究所
2日本生殖医療研究協会
pp.116-120
発行日 2002年2月25日
Published Date 2002/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902815
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はじめに
「生殖医療研究協会」は医師,エンブリオロジストおよび生殖医学関係の研究者が中心となって,高度生殖医療を学び,望ましい不妊治療の普及を目指そうと,1992年,組織された。そして1997年,正式に全国組織として改組され,「日本生殖医療研究協会」が発足した。1998年から,不妊カウンセラー・体外受精コーディネーター養成講座を主催し,現在まで9回開催している。
日本生殖医療研究協会が体外受精コーディネーターを養成しようとした背景には,急激に普及した体外受精を中心とする不妊治療に,患者,報道,一般社会からもいろいろな批判が発せられたことが契機となっている。不妊治療を担う医療者に,患者の痛みに対する認識が足りないとの印象を人々が持ったのがその理由かもしれない。このような状況を反映してか,近頃,患者の心理的サポートを含めた対応や,社会的側面にも触れた医学関係の著書も見られるようになった1)。
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