ニュース・プラス・ワン
エスカレートする体外受精の試み
根本 悦子
1
1出会いの医療をつくる会
pp.798-799
発行日 1995年10月25日
Published Date 1995/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901330
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揺らぐ母子の関係
最近体外受精に関連したニュースが国内で次々と報じられた。体外受精は,母体の外で精子と卵子を人為的に受精させる。これまでの注射器で精子を母体に入れて受精させる人工授精とは異なり,卵子を提供する「遺伝的母」と,受精卵を胎内で育てて出産する「産みの母」は別人でもいい。おまけに受精卵は凍結して保存したり,遺伝子検査もできる。
日本に紹介されたときは「試験管ベビー」などと呼ばれて騒がれたが,こうした技術は畜産技術としてはとうの昔に確立されており,人間に応用するのは時間の問題であった。
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