特集 どう考える.硬膜外麻酔分娩
硬膜外麻酔分娩が必要な産婦は誰か
久 靖男
1
1久産婦人科医院
pp.861-865
発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902501
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はじめに
周産期の医療に限らず,すべての医療の世界で医療技術の開発とその医療への導入は,患者に幸福と共に不幸をも与えてきた。それは医療の進歩の光と陰とでも言うべきものであろう。多くの薬が作られては消えてゆき,多くの外科的治療法ができては顧みられなくなった。その影の部分で,多くの人が生命の危機にさらされ,多くの人命が失われていった。
もしそれが医療の進歩における必要悪というものだとしたら,われわれはその影の部分をできる限り小さくする努力を払わなければならない。それが医療における倫理である。
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