特集 どう考える.硬膜外麻酔分娩
魚に水は見えない—硬膜外麻酔の危険性を知ろう
マースデン・ワグナー
1
,
藤原 美幸
Marsden Wagner
1
1元・WHOヨーロッパ地域事務局母子保健部
pp.856-860
発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902500
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「女性を援助するつもりで出産を『医療化』する,つまり,女性を自身の馴染みの環境から隔離し,馴染みのない医療機器を操作する見知らぬ人々が囲み,不可解なことをさせることにより,女性の精神的,身体的な状態が大きく左右され,出産というきわめて個人的な行為が,そして生まれてくる子どももこの影響を必然的に受ける。その結果,このような処置が導入される以前の出産がどのようなものであったのかを知ることは,もはや不可能になってしまっている。ケア提供者のほとんどが『医療化されない』出産をもはや知りはしない。現代の産科学と新生児学の文献も,基本的にはすべてが『医療化された出産』の観察に基づき書かれている」WHO(世界保健機関)1)
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