特集 どう考える.硬膜外麻酔分娩
硬膜外麻酔分娩を選んだ女性たち—心と体の背景
河合 蘭
pp.866-871
発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902502
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最近,妊産婦さんたちを取材すると,麻酔について関心を持つ人が増えている気がする。産む女性たちの不安の中でも「陣痛の痛み」は,確実にワースト3に入るだろう。
できるだけ医療を使わない自然出産は理想的である。しかし,陣痛の痛みはとても激しい。かたや麻酔の安全性は高まっている。この経験談の中にも見られるように,従来硬膜外麻酔使用の大きな問題であった「いきみにくさ」も,低濃度局所麻酔薬とオピオイドを併用する方法ではかなり解決されてきた。加えて,すべての施設に助産婦さんが十分に配置されているわけではない現実の厳しさを考えると,女性たちが麻酔に惹かれるのは自然なこととも思われる。
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