Medical Scope
分娩中のオキシトシンの使用量
島田 信宏
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.915
発行日 1999年10月25日
Published Date 1999/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902274
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分娩誘発のときや微弱陣痛の症例に陣痛促進の目的で使用する薬剤として多く用いられている下垂体後葉ホルモンのオキシトシン(アトニンO®,シントンノン®など)の使用量について,最近考え方が少し変わってきたような報告が見られるようになりました。
このオキシトシンという薬剤については,不適切な使用のために子宮破裂が起こったとか,その他の合併症がみられるなどという悪い印象を与える症例報告などもあり,その使用にあたっては現在ではかなり神経質になっていることも事実です。しかし,分娩を取り扱っていると,このオキシトシンを用いることによって陣痛微弱の遷延分娩の症例を救ってくれて,帝切せずに経腟分娩ができたなどという面では,私たちの臨床では欠くことのできない薬剤になっていると思います。
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