特集 女性HIV感染者を援助する
HIV感染妊婦の診療とケア
味澤 篤
1
1都立駒込病院感染症科
pp.562-566
発行日 1999年7月25日
Published Date 1999/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902202
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HIV感染妊婦における母子感染率は,母体の状態,地域などによってかなりの違いがあるが,予防措置を講じなければ30%前後であると考えられている。この感染率はわれわれの目からはかなり高いように見え,日本人HIV感染妊婦では妊娠の継続にためらいが生じ,その結果人工流産による妊娠の中断が選ばれることも多かった。
しかし現時点では,さまざまな研究によって母子感染率を低下させる有用な方法が開発されている。最初にこれらの研究の結果をまとめて,今後のHIV感染妊婦の対応策を考えていきたいと思う。
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