特別寄稿
米国の助産教育・3—ニューヨーク州立大学修士課程におけるダイレクトエントリー助産教育のカリキュラムと課題
島田 三恵子
1
1浜松医科大学医学部看護学科
pp.344-346
発行日 1999年4月25日
Published Date 1999/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611902154
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はじめに
米国では従来,助産婦の基礎資格として看護婦免許が要求されていた。1978年にワシントン州のシアトル助産婦学校で,看護婦の資格を持たない助産婦(Licensed Midwife)を養成する西欧型のダイレクトエントリー教育が創設され,この他,テキサス,フロリダにも開設された。しかし,彼女らはナースミッドワイフ教育プログラムを受講しなければ,米国助産婦協会(ACNM)から認定助産婦(CNM:Certified Nurse-Midwife)の資格認定を得られなかった。
しかし,ニューヨーク州立大学では,①無免許助産婦のLay Midwifeに,専門教育を与えLicensed Midwifeにすること,②Allied Health(PT,OT,栄養士,検査技師など健康関連学)の分野の優秀な人材が,看護資格を取得しなくても助産婦になれる道を開く,という2つの目的で,1996年からニューヨーク州立大学のHealth Science Centerで修士課程のダイレクトエントリーの助産教育プログラムを開始した。1997年から,看護婦資格を持たない学生が,ACNM認可の資格認定教育プログラムを修了すれば,資格試験を受けて公認助産婦(CM:Certified Midiwife)になれるようになった。1998年現在,ACNMに承認されたダイレクトエントリープログラムは,このニューヨーク州立大学とカルフォルニアのEducatin Program Associateの2校ある1)。
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