特集 尿失禁ケア—女性のQOL改善のために
助産婦と尿失禁治療
近藤 厚生
1
1名古屋大学病院泌尿器科
pp.142-147
発行日 1997年2月25日
Published Date 1997/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901648
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助産婦のケア対象が妊産婦,経産婦である以上,腹圧性尿失禁を避けて通ることはできない。助産婦としては,尿失禁の発生病因と治療法に関する知識を持ちあわせ,患者の相談に自信を持って答えられることが望ましい。
もし骨盤底筋体操が産褥体操の一環として日常診療・在宅診療の場で患者に指導されると,腹圧性尿失禁の発生予防またはその治療が効率的に行なえるのではと著者は想定する。しかしこの仮説を証明,または否定した報告はまだない。もしこの問題に関心をもたれる助産婦・看護婦がいるならば,ぜひとも前向きの縦断的臨床研究に取り組んでいただきたい。
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