今月の臨床 女性の泌尿器疾患—最新情報
主要症状
1.尿失禁 4)尿失禁の手術療法—術式選択の重要性
近藤 厚生
1
,
磯部 安朗
1
,
黒田 和男
1
,
弓場 宏
1
,
上平 修
1
,
松浦 治
1
1小牧市民病院泌尿器科
pp.1192-1196
発行日 2000年10月10日
Published Date 2000/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409904154
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手術療法は有効な治療手段である.尿失禁のタイプを注意深く検討した上で,最適の術式を選択しなければならない.タイプI/IIの尿失禁には,術者の得意とする術式で手術すればよい.しかしタイプIII症例の場合には,スリング手術または恥骨後腟壁挙上術を採用するべきである,コラーゲン注射による尿失禁手術は,日帰り手術として応用できる.しかし対象患者は65歳以上の高齢者に限定するべきである.TVT手術は中部尿道を支持して恥骨尿道靭帯を補強するものである.手術侵襲が低いので,日帰り手術として応用可能である.最小侵襲手術である腹腔鏡手術の長期成績は未だ不明であり,その臨床応用は慎重に行うことが望ましい.
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