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HIV訴訟,全員救済へようやく動き出す
根本 悦子
1
1出会いの医療をつくる会
pp.964-965
発行日 1995年12月25日
Published Date 1995/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901365
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和解による解決の提唱
非加熱製剤でエイズ・ウィルス(HIV)に感染した血友病患者たちが,国と製薬会社5社に賠償を求めた「HIV訴訟」は,大阪で89年5月に,また東京では89年10月に提訴が始まった。東京地裁への第1次提訴にはたった14人だった原告も,94年の第6次には91人,第7次には100名を越えるまでの被害者が集まった。
東京,大阪の両地裁は95年10月6口,「対策の遅れが悲惨な被害拡大につながった」あるいは「国は被害者を救済し解決すべき責任がある」として国の責任を明確に指摘し,さらに「法的責任の存否の争いを超えて広く社会的,人道的見地から製薬会社と共同して被害の早期かつ適切な救済を図り,治療体制の整備拡充を進めることが強く求められる」と和解を勧告した。
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