連載 訪問看護で出会う“横綱”級ケースにくじけないための技と型、教えます・2
要求をエスカレートさせていく人
小瀬古 伸幸
1
1訪問看護ステーションみのり奈良
pp.374-381
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689200382
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症状なのか感情なのか
対人援助職の経験が長い人ほど、利用者さんから激しい怒りや攻撃性を示されて、その対応に疲れ切る経験をしていると思います。妄想や幻聴から表出された攻撃性であれば明らかな精神症状なので、「ケアとしてどう組み立てていこうか」と前向きに考えられますが、ちょっとした言葉尻を捉えて「俺のことをバカにしているんだろう」「俺を見くびって軽くあしらっているんだろう」といった攻撃を受けると、支援する側も疲弊します。
初回面接時に支援者に対してスーパー家政婦のような過剰な援助を要求してくる人も多くなってきています。「しんどい私をどうにか支援するのが支援者の役割ですよね?」「支援者は私たちの代わりに動くのが当然ですよね?」。そんな要求のされ方をしたら、あなたならどのように支援を展開しますか?
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