特集 切迫早産長期入院妊婦の看護
切迫流早産妊婦の基本的欲求,心理・社会的欲求を大切にした看護ケア
裏 和美
1
1淀川キリスト教病院産科病棟
pp.503-506
発行日 1995年6月25日
Published Date 1995/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901267
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はじめに
近年の周産期管理の進歩に伴い,母児の早期管理がなされるようになったことでハイリスク妊婦の増加という現象がおきてきた。なかには入院期間が長期間に及び,長期臥床安静を強いられるケースもある。
切迫流早産妊婦の入院は,安静治療に伴う日常生活の規制による基本的欲求の充足の阻害だけでなく,症状の進行,胎児の安否など心理的苦痛,また主婦として,母としての役割が果たせないことなどに対する苦痛を伴うものである。治療の優先により,入院している妊婦の基本的欲求や心理・社会的欲求の充足はあとまわしになりがちなのが現状である。しかし,治療を有効にするためにも,これらの欲求を充足することは重要である。
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