特集 HIV母子感染のケア
HIVキャリア妊産婦へのソーシャルワーク
生沼 不二絵
1
1東京都立大久保病院医療相談室
pp.476-480
発行日 1994年6月25日
Published Date 1994/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901037
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はじめに
日本ではこれまでHIV感染は輸入血液製剤,同性間性交渉による比率が高いとされてきましたが,今後,異性間性交渉によるHIVの感染者が増えると予測されています。特に結婚や妊娠を控えた若い人々の間にHIV感染が増えることを予測しなければなりません。
しかし,HIV感染者が出産するとなると診療を行なっている病院や産院はまだ少なく,専門の相談体制やケアのシステムがないのが現状です。HIVキャリアということで,出産を断念したり,産科の病院に拒否されることがあります。一方,医療従事者側は,感染に対する不安や恐れから受け入れが遅れています。
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