連載 買いたい新書
—小西加保留編集代表/HIVとソーシャルワーク研究会編—エイズとソーシャルワーク
杉山 克己
1
1同朋大学社会福祉学部
pp.402-403
発行日 1998年4月1日
Published Date 1998/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905579
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保健医療ソーシャルワークの広がりと可能性,そして課題
ちまたでは,介護保険制度の導入に伴ってケア・コーディネーターに誰がなるかで諸々の職種や団体が競い合っています.結果的にその競争が介護を必要とする人々の利益につながるものであるのなら,大いに競い合えばよいと思います.
ところで,ケア・コーディネートそのものは介護保険に伴って発生したものではありません.保健・医療ソーシャルワークや地域保健に長く携わってきた人々ならば「以前から行なっていた」と言うでしょう.しかし同時に,「サービスの量・質・種類の絶対的不足の中で,コーディネートなどできようか」と一度ならず嘆いた経験を持っていることでしょう.そして,嘆きながらも目の前の現実的な課題に立ち向かうための努力も続けてきたと思います.そして,今もそんな人々がいます.この本は,まさに「そんな人々」が,その成果と課題をでき得る限り整理して提示したものだと感じました.
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