特集 ハイリスク妊婦の看護—大阪府立母子保健総合医療センターの実践
医療ソーシャルワーカーの活動の実際
藤江 のどか
1
1大阪府立母子保健総合医療センター
pp.571-573
発行日 1992年7月25日
Published Date 1992/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900609
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はじめに
妊産婦はそれぞれ異なる生活背景をもち,妊娠・出産の経緯や経過も個々に異なっている。それら妊産婦をとりまく諸状況と妊娠・出産・育児との関連から派生した困難や問題に対し,援助を必要とする場合がある。そのなかで,医療ソーシャルワーカー(MSW)は,よりよい状態で妊婦が妊娠・出産に臨み,出生した児が家族の一員としてあたたかく受け入れられ,よりよい環境のなかで,健全な成長発達が保障されるよう,妊産婦や家族が抱える心理的・社会的・経済的問題に対して,必要な援助を提供している。
本稿では当センター開設以来,1991(平成3)年12月末までの間にMSWが受けた母性部門の相談のうち404例について,妊娠・出産をめぐる心理的・社会的・経済的問題の概要と,センターにおけるMSWの活動の実際を中心に紹介する。
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