特集 病院医療—21世紀への遺産
21世紀のコメディカル
ソーシャルワーカ
髙田 玲子
1
1社団法人日本医療社会事業協会
pp.1065-1067
発行日 2000年12月1日
Published Date 2000/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903156
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
日本の医療社会事業の歩みと21世紀への課題
1.日本医療社会事業家協会の誕生(1953年)
1919年に泉橋慈善病院(現在の三井記念病院)に初めて婦人相談員が置かれて以来,1925年に済生会本部病院,1929年には聖路加国際病院に社会事業担当者(以下「ソーシャルワーカ」と記載)が配属された.その後間もなく第二次世界大戦に突入し,敗戦国となった日本はGHQ (連合国軍総司令部)の配下のもと,再建を行った.GHQの指導は保健所にも及び,ソーシャルワーカが配置され,その事業を医療社会事業と称し,その従事者を医療ソーシャルワーカ(medical social worker,通称「MSW」)と呼称した.
従事者の教育は,1949年に厚生省が第1回の長期講習会を開催し,以来今日まで継続されている.受講したソーシャルワーカは次第に各地の医科大学病院,国公立病院,地域病院へと広がり,全国各地の医療機関において,患者・家族の生活相談の担当者として活躍した.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.