研究・調査・報告
NICU長期入院児を持つ家族への援助の一考察—母子関係の確立をめざして
谷脇 文子
1
,
岡本 須美子
1
,
松高 早起江
1
,
成瀬 桂子
1
,
下村 愛子
1
,
小原 美智子
1
1高知医科大学医学部附属病院分娩育児部
pp.415-419
発行日 1992年5月25日
Published Date 1992/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900572
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
愛着形成期にある母子分離は,母性行動を障害する一因と考えられている。特に,未熟児と母の長期分離は,母親の母性喪失を招き,被虐待児症候群の発生などが報告されている。そのため,未熟児看護においては,母子関係確立のための母親を含む家族への援助の重要性が指摘されている。
私たち高知医大病院分娩育児部(以下NICUと略す)のスタッフは,1981(昭和56)年開院以来両親の接触を早期から積極的にすすめ,母子相互作用を高め,良好な親子関係を確立するための援助を行なうよう努力してきた。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.