特集 "親と子のきずな"再考--NICU入院児をめぐって
NICU長期入院児と被虐待児症候群
後藤 彰子
1
1神奈川県立こども医療センター新生児科
pp.674-678
発行日 1987年8月25日
Published Date 1987/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207196
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
周産期医療の発達で胎児期からの情報も数多く得られるようになり,適切な出産前後の管理により多くのハイリスク児が救命され,"後遺症なき生存(intact survival)"が期待できるようになった。
このようなハイリスク児は,退院後,信じられないくらいの機能回復をすることが多い。逆に,後遺症がないと信じた児の思いがけないおくれにも遭遇する。日常このような児をフォローアップしていると,回復の予測は,両親がその赤ちゃんに日常どのくらい手をかけられるか,愛情を注ぐことができるか,によって違ってくるのだという印象が強い。
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.