厚生だより
母子栄養指導の確立について
T. K.
pp.511
発行日 1970年8月15日
Published Date 1970/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401204127
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わが国の妊娠婦と新生児死亡が欧米諸国に較べてなお高率であることの一因に妊娠婦の栄養欠陥がある.妊娠婦および乳幼児の栄養状態は戦後国民の食生活が豊かになるにつれ,かなり著しい改善がみられたが,最近の社会生活の変貌による食習慣の変化や女性の職場進出と労働過重は母性としての健康の低下や乳幼児の肥満や虚弱などをもたらし,由々しい問題となっている.
これまで母子の栄養指導の指標としては,昭和34年度に策定された「日本人の栄養所要量」が使用されてきたが,最近のめざましい栄養学の進歩や一般国民の体位向上,その他栄養指導の基礎となる諸条件の変化などにより,厚生省栄養審議会は昭和44年9月にこの改定を行なった.これに際して厚生省では児童家庭局長ならびに母子衛生課長より母子栄養の指導の確立のため次のような内容の通知をだした.(昭和45年2月20日,児発第68号,児母衛第3号)
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