特別記事
カルディロ-バルシア博士インタビュー—垂直位分娩は生理に適う
本誌
,
ロベルト・カルディロ-バルシア
Roberto Caldeyro-Barcia
pp.314-316
発行日 1992年4月25日
Published Date 1992/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900548
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
すでに10年以上前になりますが,第9回(1979年)のFIGOの東京大会でウルグアイのカルディロ-バルシア Caldeyro-Barcia博士は新しい分娩体位sitting positionについて講演されました。これが日本の医師と助産婦に大きなインパクトを与え,日本の分娩体位を変化させたといっても過言ではありません。その時博士は自身が椅子を用いてその体位(日本では座産といわれる)を示されました。その後急速に分娩中の産婦の体位についての関心が高まり,どういう援助あるいはケアを産婦にすれば産婦のみならず,生まれてくる胎児・新生児に安全でしかも良い影響を与えるのか,について考え直す機会となり,論議が盛んになされるようになり,多くの論文が発表され,広まってきました。日本では,それまでかなり限定された分娩体位しかとられていなかったからです。
そこで,本誌では第1回国際周産期学会出席のため来日した博士に,これらのことに対して,またその後の動きや現在のお考えを直接お聞きすることにいたしました。以下は,カルディローバルシア博士が語った内容の要約です。
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.