報告
自覚的視性垂直位検査装置の開発とその信頼性
西村 由香
1,2
,
吉尾 雅春
3
,
村上 新治
4
Nishimura Yuka
1,2
1札幌医科大学大学院保健医療学研究科
2愛全病院リハビリテーション部理学療法科
3札幌医科大学保健医療学部理学療法学科
4札幌医科大学保健医療学部作業療法学科
キーワード:
自覚的視性垂直位(SVV)
,
自覚的視性垂直位検査装置
,
信頼性
,
脳卒中片麻痺患者
Keyword:
自覚的視性垂直位(SVV)
,
自覚的視性垂直位検査装置
,
信頼性
,
脳卒中片麻痺患者
pp.655-659
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100370
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
自覚的視性垂直位(subjective visual vertical:以下,SVV.主観的視覚垂直軸などとも訳される)検査は,前庭機能検査の1つとして,また中枢における重力認知経路の機能評価として紹介されている1,2).また,Karnathら3)は,Pushing現象のある患者を対象に視覚,体性感覚,前庭機能の評価としてSVV検査を実施し,Pushing現象を説明している.通常,SVV検査は暗室で行われ,任意に傾いた蛍光塗料付などの軸の傾きを垂直と感じる傾きにあわせるものである.しかし,これまでの検査方法では,視覚補正による問題や被験者の口頭による合図で検者が軸を止めることによる誤差の問題など方法上の課題が残されている.そこで,光や環境物などによる視覚補正をなくし,被験者が自分で垂直位を決定するSVV検査装置を開発した.この自作のSVV検査装置を用いて,健常成人,脳卒中片麻痺患者を対象にした検査の信頼性を検証したので報告する.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.