研究・調査・報告
座位分娩の具体的管理と介助手技
田中 哲二
1
1東香里病院産婦人科
pp.843-845
発行日 1991年9月25日
Published Date 1991/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900417
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座位分娩が紹介されておよそ10年になる。当初分娩台としては,分娩椅子と呼ばれる座位分娩台が主流であったが,その後いくつかの改良が加わり,何種類かの座位分娩台が開発販売されている。しかし現在も,座位分娩の具体的介助手技は提示されておらず,座位分娩台を利用している医師や助産婦の経験のみにまかされている。
著者は1982年以来,座位分娩を行なってきているが,座位分娩と仰臥位分娩の介助法はいくつかの点で明らかに異なると実感している。もし初めて,座位分娩に臨んだ医師や助産婦が,座位分娩をただ角度のついた仰臥位分娩と安易に考えていたとしたら,思わぬ大失敗をするかもしれない。そこで,個人的経験に文献上の報告を加味し,仰臥位分娩と対比する形で,座位分娩の具体的な管理および介助手技について提案したい。
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