特集 母親と助産婦のきずな
わたしの助産婦さん—やさしいひと言から始まった22年間
大槻 紘子
pp.291-293
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900065
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
私をホッとさせた“看護婦さん”のひと言
私が長男を出産したのは,1967年7月26日,東京のN総合病院でした。前日より陣痛があり入院していた私に,その朝,廊下ですれちがった若い“看護婦さん”が,「きょうは私の誕生日。私の担当だから今日産まれるといいネ,頑張って」と,声をかけてくれました。それが助産婦Kさんと私の最初の出会いでした。
初めての妊娠,初めてのお産,初めての入院と,何もかも初体験で,どなたが助産婦さんで,誰が看護婦さんか区別もつかない心細い状態だった私にとって,Kさんのそのひと言は,とってもホッとする心強い言葉でした。
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.