特集 産婦のパニックをいかに受けとめるか
陣痛発作時に苦痛を強く訴える産婦の看護—初産婦と助産婦学生のかかわりをとおして
吉田谷 弘
1
1埼玉県立衛生短期大学助産学専攻
pp.878-883
発行日 1988年11月25日
Published Date 1988/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207500
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はじめに
分娩時の陣痛に対して不安や恐怖心が強い場合,産婦は陣痛を受け入れにくい。不安や恐怖がつのると,筋緊張のため胎児の産道通過の際に抵抗を強め,痛みをより強く知覚し,分娩経過を複雑にする。
分娩第1期の産婦の看護においてまず留意したいことは,看護者の言動が,産婦の不安や恐怖の心身反応の誘因にならないようにすることである。そのためには,産婦の示す一つ一つの言動を大切にし,気づき,対応することが重要である。
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