特集 思春期相談
思春期のセクシュアリティへの助産婦のかかわり
河合 周子
1,2
1日本家族計画協会クリニック
2稲田登戸病院
pp.899-903
発行日 1992年11月25日
Published Date 1992/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611900680
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はじめに
戦前の多産の時代,女性は初経から閉経まで,ライフサイクルのほとんどの期間を妊娠・出産・育児に費やしていたが,現在は働く女性が増加し,「結婚しない女性」「産まない女性」が増えた。女性にとっては生殖に関係のない月経や排卵とかかわっている期間のほうがずっと長くなっている。
このような時代背景を反映して,女性を「母性」としてのみとらえるのではなく,女性の生殖と健康に関する保健を考える,リプロダクティブ・ヘルス(reproductive health)という言葉が使われるようになってきた。リプロダクティブ・ヘルスでは,主として女性の月経,避妊,人工妊娠中絶,妊娠,分娩,産褥,思春期,更年期,不妊症,STDなどに照準が当てられている。
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