私と読書
500人の母親の声が解きあかすマタニティブルーの実態—「マタニティブルー」を読んで
我部山 キヨ子
1
1東京大学医学部附属助産婦学校
pp.772-773
発行日 1988年9月25日
Published Date 1988/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207472
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子供を抱いている母親のイメージには,わが子のためには自分自身の全てを犠牲にして悔いのない,いわば愛他的で無償の愛情が感じられ,そこにはマイナスのイメージが入り込む余地はほとんどないように思える。子供の誕生は人生至上の喜びであるという想いをもつ人がほとんどではないだろうか。
しかし,本書は500人のお母さんたちへのアンケートをもとに産後の母親の生の声を数多く取り上げ,いかに母親が精神的に悩み苦しんでいるかを浮彫りにしている。
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