連載 助産婦が好きだから・6
医師の役割,助産婦の役割
岡部 恵子
1
1日本看護協会卒後教育部
pp.786-790
発行日 1987年9月25日
Published Date 1987/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207221
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3月はじめ,昔9年近く一緒に仕事をさせていただいた婦長の停年退職を祝う会が行なわれ,私もお誘いをいただき行ってまいりました。医局主催のその会は「○○婦長さんに感謝する会」と銘うたれていました。人徳とはいえ,こんなふうに医師からも大事にされて助産婦として仕事を終えられることを羨ましいと思いました。
私は9年前にその病院を退職していましたが,婦長さんの祝賀会で当時ともに働いた医師にたくさんお会いできたのもとても嬉しいことでした。今同様に当時も私は看護を主張しつづけていましたから,医師ともずいぶん言い争いをしたものです。にもかかわらず「あの頃は,楽しかったね」と互いに懐かしみあえたのも,「今は昔」だからでしょうか。時がたつっていいことです。時がたったことで苦い思い出も懐かしく思えます。きっと,それがなんらかの意味で大切なこととして生きているからなのかもしれません。
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