Medical Scope
早産予防対策のひと工夫
島田 信宏
1
1北里大学病院産科
pp.365
発行日 1987年4月25日
Published Date 1987/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611207124
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早産による低出生体重児・超未熟児の出生はできるだけ防止したいものです。今日では,非常に有効な子宮収縮抑制剤リトドリン(ウテメリン)などが開発されて,以前よりは早産率は低下したのでしようか。20年前と比べたら減少しているのは確かでしよう。しかし,現代でも早産率は7%ぐらい存在しているようです。
早産といつても,妊娠35週ぐらいで比較的胎児が大きければ,それほど問題ではなく,妊娠28週以前の体重が500〜1,000gといった胎児の早産が問題なのです。この頃の早産をなくさない限り,超未熟児の問題は解決されないでしよう。これまで,積極的な治療に加えて,看護面からの早産予防に対する母性保健指導の充実で,早産率は2.5%にまで減少したという報告もありました。しかし,どの施設でも,というわけにはいかないようです。
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