特別寄稿
助産婦の歴史から何を学ぶのか—助産婦業務の新たな拡大のために
竹中 美
1
1自治医科大学附属看護学校助産科
pp.49-55
発行日 1986年1月25日
Published Date 1986/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206799
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
「風雲急を告げる」という言葉があるが,助産婦が望むと望まざるとにかかわらず,今,看護界全体が大きく動こうとする気運に在ることは確かである。このような時期にあって,今の助産婦の有り様が,良くも悪くも将来に向けての新たな重要な出発点になることも疑いない。
「人の出産」を直接援助することをその仕事の核心に据えて,妊産褥婦・新生児のケアにとどまらず広く女性のライフサイクルのなかで起こる(あるいは予測される)諸々の母子保健上の問題にまで対応する助産婦の業務は,社会が今後どのように変動しようとも大切な役割となることは否めないが,今まさに岐路に立っている助産婦にとって,状況は楽観を許さない。
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.