特別寄稿
助産婦教育と助産婦業務の国際比較[3]
岸 英子
1
1弘前大学医療技術短期大学部専攻科助産学特別専攻
pp.1046-1053
発行日 1985年12月25日
Published Date 1985/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206778
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アジア地域の助産婦教育と助産婦業務
1.日本
近代助産婦教育は看護教育よりも歴史が古く,明治9年(1876年)東京府がドイツの様式を範として府立病院内に産婆教授所を設置し,修業年限1年で教育を開始してから110年になる。すなわち,明治元年の太政官布告,明治7年の医事制度,明治32年の産婆規則,昭和22年の助産婦規則および昭和23年の保健婦助産婦看護婦法が制定され,時代の変遷や医療の進歩とともに教育内容や業務内容を変化させながら現在に至っている。
助産婦学校入学資格は,原則として12年間の一般教育修了(高等学校卒業)後,3年間の看護教育を修了したもので,1年間の助産婦教育(保健婦助産婦合同コースにあっては6か月間の助産婦教育)を受ける。1985年4月現在の助産婦学校養成所数は,1年コースの各種・専門学校が49校,医療技術短期大学部専攻科助産学特別専攻16校,保健婦助産婦合同コース9校,助産選択教科のある大学が3校の合計77校である。
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