連載 母子栄養1ページレッスン
妊婦のDietary Goal
西村 薫子
1
1自治医科大学附属病院栄養部
pp.462
発行日 1985年5月25日
Published Date 1985/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206655
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米国では,カーター政権時代の1977年,マクガバン上院栄養特別委員会が,アメリカ人のより良い健康生活をめざす食物指標に関する1つの提案として,Dietary Goal(食事目標)を発表した。これは,日常の食生活を修正することによって私たちの健康が保てる,また健康状態を改善することさえできるという結論に基づいて作られたものだと委員会は述べている。
この提案の主旨は,脂肪の摂取比率(エネルギー比率)を現状より下げて,糖質比率を上げること,脂肪の質的内容を変えること,食塩摂取を抑えることなど数項目に及んでいる。しかし,このような概論的な提案だけでは,国民の食生活への実践には直接役立たないと考えられ,この主旨をさらに実際的に解説したものが農務省,厚生省などから刊行されている。「アメリカの食生活改善献立集」(アメリカ合衆国農務省編,田村・柳共訳,農林統計協会刊)はその中の1つで,このテキストのイントロダクションでは目標が明確に解説され,第2の項目では献立見本が例示されている。
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