連載 ペリネータルケア・5
分娩室における新生児ケア[1]—正常新生児の場合
竹内 徹
1
,
横尾 京子
2
1大阪府立母子保健総合医療センター
2大阪府立母子保健総合医療センター周産期2部
pp.349-352
発行日 1983年5月25日
Published Date 1983/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611206231
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胎児は出生によって,胎内生活から胎外生活へという環境の劇的変化を受ける.出生直後,新生児の体内では胎外生活に適応するための生理学的な変化がダイナミックに生じる.すなわち,各臓器における機能の変化と代謝過程の再組織化である.新生児はこのような変化の過程をうまく経過してはじめて,新しい環境で成長発達していくことができる.ところが,このような生理学的適応過程を病気の症状と鑑別することはしばしば困難である.また一方,できるだけ早期に適切なケアを行なわなければ瑣細なことがきっかけとなって容易に異常を来たしてしまう.したがって,出生直後からのケアの質が重要となってくる.
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